CEOコメント 第33回 2007年4月
グループ連邦経営のアップデートと進捗のご報告
~最終クォーターのスタートにあたって~
年明けから忙しく国内外を飛び歩いているうちに、あっという間に第3Qを終え、今期も最終クォーターとなりました。
(株)デジタルガレージ(以下DG)よりも一足先に、子会社の(株)カカクコムや(株)クリエイティブガレージは、3月で通期決算を終え、新年度を迎えました。
3月から4月にかけては、準備してきた様々なシードが、満開の桜に合わせて一気に開花しました。
DGグループの次なる成長に向けて、事業×人材×時の利も有機的にシンクロし始めて来ているように感じます。
以下、最近の動向です・・・
<Web2.0関連事業>
IRにもありますように、最近<Web2.0関連>の事業を精力的に推進しています。
1)まず始めに、昨年から準備・協力してきたFON社への出資です。(詳細はニュースリリースをご参照ください:http://www.garage.co.jp/pr/pressreleases/20070329.html)
『FON』はスペイン発の「無線LAN(WiFi)サービス2.0」の本命といわれるビジネスです。競合する『Google』、『eBay(Skype)』等の巨大インターネット事業会社も出資した事で、昨年から欧米のインターネット業界ではこの事業の話で持ちきりでした。
DGは、FON社からいち早くオファーを頂き、昨年のサービス開始の協力の後、今年の2月には私も、Joiと一緒にスペインの本社を訪問し、今回、日本からの出資者としては、筆頭株主となりました。
事業の基本的なコンセプトは「ユーザ同士が空き帯域をシェアする」という、「シェアリングエコノミーの哲学」がベースにあります。つまり、「ユーザーが僅かなお金で『FON』に加入すれば、日本はもとより世界中どこの都市に行ってもWiFiが無料で使える」というワールドワイドのサービスを、個人ネットワークが支えるという事業です。その可能性やビジョンはこのスペースでは書ききれません・・・
『Technorati Japan』で検索されるBlogでの、『FON』に関する様々なご意見もご参照下さい(URL: http://www.technorati.jp/search/FON?language=ja)。また、「Simple FON Maps」にて、お近くの『FON』エリアや海外のエリアを見つけてみて下さい。意外な程、身近な存在に急成長しています。
2)次に(株)CGMマーケティングを窓口に日本での提携を始めるのが、『Wikia』という事業です。(詳細はニュースリリースをご参照ください:http://www.cgmm.co.jp/news/2007/03/cgmwikiawiki.html)
世界屈指の人気サイトに成長したフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』の創業者がAmazonの出資も受けて行っている、言わば『Wikipedia』のコマーシャルビジネスです。(『Wikipedia』は、NPO財団で活動しており、世界中のボランティアに支えられて、巨大サイトに成長しました)
百科事典には収録しきれないコンテンツやコミュニティ(または、収録しても事典としては相応しくないコンテンツ)を、「広告モデルで課金する」・・というのがビジネスモデルです。
来日して小社で記者会見した、『Wikipedia』の創始者で『Wikia』の共同創業者であるジミー・ウェールズ氏によると「複数のユーザーが一緒にコンテンツを作り上げる“コラボレーティブ・ブログ”」という表現をしていました。
既にPVは、初期の『Wikipedia』と比較しても順調に伸びてきています。米国では<スターウォーズ>や<マペット>が大人気化しており、個人的には、日本でも<スポーツ>や<アニメ>に始まり、<エリア情報(地域や学校単位)>にも大きな可能性があると思います。こうしたコミュニティ主導のコンテンツが牽引して<Web3.0>は始まると予言している米国の学者もいます。
*余談ですが、ジミー・ウェールズ氏に『Wikipedia』のスタッフの人数を聞いたところ・・「7名!」・・だそうです。CGMの本当の凄さを覗いた気がしました。
3)ディスクロージャービジネスの第一人者である、(株)プロネクサス(本社:東京都港区、代表取締役社長:上野 守生/旧亜細亜証券印刷)との合弁会社で昨年から準備してきた、企業のIR(投資家向け広報)支援を行う(株)グロース・パートナーズ(以下GP)が、個人投資家向けに株式投資情報や上場企業のIR情報を、独自のコンセプトと最新のWeb2.0技術に基づいて提供するウェブサイト『STOCKCAFE(ストックカフェ)』を、4月3日にオープンさせました。
日経本紙を始め、以下のようなニュースサイトにも掲載されました。
・2007年4月4日 asahi.com掲載
「グロース・パートナーズ、銘柄を独自に業種分類した株式投資情報サイト」
・2007年4月4日 Web BCN掲載
「グロース・パートナーズ、銘柄を独自に業種分類した株式投資情報サイト」
・2007年4月3日 NIKKEI NET掲載
「グロース・パートナーズ、Web2.0技術に基いた投資情報サイトを開設」
是非、個人投資家の目線でご利用の上、GPまでご意見、ご要望をいただければ・・と思います。長くご愛顧いただけるサービスに育てていく所存です。
<ソリューション関連事業>
1)4月6日には、相互の役員会の承認を受け、(株)DGソリューションズ経由で、不動産広告大手代理店の(株)創芸を正式に100%子会社化しました。創芸の今年4月~翌3月までの通期決算が来期から連結されます。前期決算で引き当てを終えて、近々、監査法人の監査を経たうえで、経営基盤強化のための財務体質の改善策を検討しています。「新生創芸」は、やはり新たな財務諸表でリスタートです。
また、子会社化に先駆け、グループ戦略事業として、創芸×カカクコムを軸に進めている『マンションDB』は、私も参加して第1期サービスエリアとなる、東阪名で発表会を開催し、各地でメディアからデベロッパーの方々のご参加を頂き、活況なイベントとなりました。 (サービスの詳細はニュースリリースをご参照ください:http://www.garage.co.jp/pr/pressreleases/20070219.html)
東阪名以外の札幌・仙台・福岡の各支社と地方の有力メディア各社にも表敬訪問させて頂き、新たにグループ入りする「創芸の社員の方々のやる気」と「新聞社をはじめとするマスコミ各社の、インターネットとマスメディアを併せた、クロスメディアの不動産広告への注目度」を肌で感じて来ました。新聞をはじめとするマスメディアとインターネットの融合型の新規事業は、必ず生活者の役に立つと確信しました。
参加いただく予定の物件も最終的には1,000件超となる予定で、今月のオープンに向け創芸とカカクコムの各社とも最終準備の熱気が充満しています。ご期待下さい。
2)ソリューション事業の中間持株会社である(株)DGソリューションズの役員として、4月2日より池田公俊氏に参画して頂きました。 池田氏は、博報堂の現役の営業局長からのDGグループへの参画、役員就任となります。個人的にも20年以上におよぶお付き合いを通した信頼関係と数々の実績がベースにあります。仕事のスタイルも戦略的プロデューサータイプの“熱き団塊の世代”の先輩です。
大手広告代理店での数々の経験やノウハウをDGグループのソリューション各社の若いスタッフ、役員に 広くアドバイスして頂ける人材だと確信しています。
また、今週は新入社員の研修で半日レクチャーをしましたが、優秀な新卒の皆さんのエネルギーと新たなスタートとして小社グループを選んだ希望の目線は、講師としてお互いにインスパイヤーされるいい機会でもありました。
最後になりますが、<Web2.0領域>と<クリック&モルタル(サイバーとリアルの融合)>を標榜して邁進しているグループの事業を通して、<世の中に貢献する次世代のインターネットコンテクスト>を創造していきます。
今後も、ご指導、ご鞭撻をお願い申し上げます。
追記:
DGグループプロデュースの「THE NEW CONTEXT CONFERENCE 2006」の講演内容が、スピーカーの方々のご協力のもと、ムック本『WEB2.0の未来 ザ・シェアリングエコノミー』として3月30日に株式会社インプレスR&Dより発売されました。
本書の原稿は、日本で初めて 「クリエイティブ・コモンズ」のライセンスにもとづき、インターネットにて配信しております。(2007年3月30日NIKKEI NET掲載 「インプレス、雑誌風書籍、文章の著作権を分離――商用以外は複製可」)
是非ともご高覧ください。