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林 郁

代表取締役 兼
社長執行役員グループCEO

CEO Comment Vol.58 『2014.6期決算サマリーと今期のオーバービュー』

 本日の臨時取締役会での承認の上、2014.6期決算短信(PDF)を発表しました。2014年6月期の決算ハイライトと2015年6月期の見通しについてご説明します。

Ⅰ. 2014.6期決算ハイライト

 2014.6期は、売上高33,715百万円(前期比20.7%増)、営業利益2,608百万円(同97.2%増)、経常利益4,442百万円(同44.3%増)と大幅な増収増益、かつ、経常利益は3期連続の過去最高益の更新を実現することができました。
 要因として、インキュベーション事業が国内外の株式市場の好転を受け、ベンチャー企業への投資育成ビジネスが前期比5.7倍の営業増益を記録し、また、マーケティング事業において、広告ROIを重視したパフォーマンスアドが牽引し、同事業の営業利益は、前期比81%増と大きく伸長したことによります。

Ⅱ. 2015.6期の見通しと中期計画の進捗

 2015.6期も前期同様、インキュベーション事業とマーケティング事業が牽引すると見込んでおり、ペイメント事業においても、香港HQ: econtext Asia Limitedの香港証券取引所上場に伴う一時費用がなくなるため、20%強の利益成長に戻ると見込んでおります。また、今年は、デジタルガレージ創業20周年を迎えることから、記念配当2円を加え、1株当たり7円の期末配当を予定させて頂いております。

 前期をもって、戦略骨子「Global Incubationを中軸としたDGグローバル経営1st Stage」とコンセプト「Lean Global」を掲げ2012年8月に設定した中期計画の2年目が終了しました。昨年秋はサンフランシスコにおけるインキュベーションセンター「DG717」のオープン、昨年末は決済事業を束ねる中間持株会社econtext ASIAの香港証券取引市場への上場と、Lean Globalの実現に向けた足場作りを着実に進めてきました。米国と日本、アジアをつなぐインキュベーションストリームのブリッジがいよいよ完成するとともに、事業全体では3期連続の経常利益の増大でしめくくることのできた、実り多き年度となりました。

 今期さらなる成長に向け、「マーケティングセグメント」は、順調に伸長しているパフォーマンスアドに加え、グループ戦略事業のビッグデータ事業の準備も整い、もう一段上の成長ステージに入ったと認識しています。また、「決済セグメント」は、国内の安定成長に加えていよいよアジア全般へと向けて舵を切り始めます。加えて、「インキュベーションセグメント」は、昨年実現した米国、日本、アジアをつなぐインキュベーションプラットフォームを最大限活用し、積極的な新規投資と日米でのさらなる投資回収が見込まれます。以上のように3セグメント共、当期も国内外共に順調に推移すると手応えを感じています。

 流れの早いインターネット業界において弊社は創業20周年を迎えることができました。これを記念して秋には書籍の出版を予定しています。創業から現在に至る弊社の歴史や、私や共同創業者である伊藤穰一が描くインターネットビジネスの未来、デジタルガレージグループの中枢を担う事業担当者が考える今後の戦略など、DGグループが微力ながら貢献してきた日本のインターネットの過去と現在、そして2020年の東京オリンピックに向けての未来が俯瞰できる内容となる予定です。これまでデジタルガレージを多方面から支えてくださった皆様へのメモリアルブックになることができれば幸甚に思います。

 最後に、改めてこれまでの20年を支えてくださったステークホルダーの皆様に感謝の意を表すると共に、次のアニバーサリーに向けて引き続き日本を代表するインターネット企業グループとして事業の拡大を通じ、日本はもとよりグローバルなインターネットコミュニティに貢献し続ける所存です。より一層のご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。


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